鶏のおはなし
鶏の先祖、ご存知ですか?
鶏は鳥類の中ではキジ科ニワトリ属に分類されます。
私たちが慣れ親しんでいる家禽としての鶏の姿は、
四千年以上昔に人間が野生の鶏類を飼いならして創り上げたものです。
これら野生の鶏は、主に東南アジアに分布していて、4種類います。
赤色(せきしょく)野鶏、セイロン野鶏、灰色野鶏、緑襟(あおえり)野鶏で、
その中の赤色野鶏が鶏の祖先だと考えられています。
日本での鶏の歴史、ご存知ですか?
日本に鶏が渡来した正確な年代は分かりませんが、二千年から三千年前に、東南アジアから
中国を通って来たのではないかといわれ、古墳時代の埴輪にその名残を見ることができます。
江戸時代初期まではめぼしい外国鶏の渡来もなく(平安時代に中国から渡来した小国だけ)、
仏教の影響で卵や肉を食べる習慣もなく、食用としても、また愛玩としても養鶏は発展しませんでした。
徳川家康が外国貿易に力を入れ、中国、インドネシア、マレーなどから
鶏(シャモ、チャボ、烏骨鶏、唐丸など)が渡来し、その後鎖国。
江戸文化興隆の中、鶏も愛玩用として品種改良が進められ、
現在の日本の鶏の品種ができたといわれています。
鳥の種類は世界で240種
鶏を飼い始めた場所はアジアのある地方なのですが、それから鶏は変異を繰り返して今に至っています。
その結果、産地は極地を除き世界各地に渡り、種類は240種以上あるといわれています。
若どり、地鶏、銘柄鶏の違いは何?
国内で流通する鶏は、「若どり(ブロイラー)」「地鶏」「銘柄鶏」に大別されます。若どりの多くは白色コーニッシュと白色プリマスロックを交配したもので、
少ない飼料で短期間に大きくなるなど飼料効率がよく、大量生産され“求めやすい鶏”として多くの人に食されています。
一方「地鶏」は在来種(※)の血が半分以上入っており、飼料期間や飼育環境などが日本農林規格によって定められた鶏。
「銘柄鶏」は、飼料など生産者独自の工夫で食味のよいこだわりの鶏に育てるのが特徴で、若どりと同じ種鶏の「若どり系」と、「赤系」に大別されます。
「みつせ鶏」「ふもと赤鶏」は、赤鶏を両親に持つ「赤系」で、飼料や環境、飼育期間にこだわって育てています。
※在来種…明治時代までに国内で成立・または導入され定着した鶏の品種。烏骨鶏、尾長鶏、コーチン、軍鶏など、計38種。
鶏肉の部位、どれだけ知ってる?
家庭で使われているお馴染みの部位から、
焼鳥屋さんで見かける鶏のネタまでご紹介。